トヨタ・クラウンの5代目モデルはS80系~S100系で、1974年にデビューしています。最大の特徴は、のちのクラウンで主流になる、4ドアハードトップが設定されたことです。
またボディデザインはオーソドックスな角基調となり、先代のS60系・S70系の販売不振を挽回する意気込みをあらわしています。
当時のトヨタ・クラウンオーナーには保守的なデザインを好む層が多く、このS80系~S100系では販売増を達成。ライバルである日産のセドリック・グロリア(現フーガ)に対しても、販売台数で見事に逆転を果たしています。
S80系~S100系のクラウンにトヨタが与えたキャッチコピーは、美しい日本のクラウン。初登場となる4ドアピラ-ドハードトップに加えて、4ドアセダンと2ドアハードトップにワゴン/バンのボディバリエーションとなっています。
クラウンの特徴の一つはトヨタのフラッグシップモデルでありながらも、非常にバリエーションが豊富なこと。この世代は特に多くのバリエーションを抱えています。
またクラウンが高級感を増すことになる「Royal Saloon」のグレードが、4ドアセダンに登場しています。2600ccエンジンを搭載した、まさに特別のクラウンといったところでしょう。
そして「CROWN」のロゴも、のにち11代目モデルまで継承されるなど、5代目のS80系~S100系クラウンはトヨタが一つの節目を与えた世代とも言えます。
もちろんクラウンは単なる高級車ではなく、タクシーとしても活躍をしています。この世代からはタクシーメーターやタコグラフといった、タクシー必須の運航用具をインパネにビルトインしています。
より庶民の足として快適に運航できるよう、ちょっとしたぜいたくでタクシーを使う層にも、さりげなくクラウンの出来の良さをトヨタはアピールしていたようです。
しかし当時は排気ガス規制が厳しく、S80系~S100系クラウンも影響を受けます。それでも2600ccロイヤルサルーンには4輪ディスクブレーキを与え、前モデルから引き継いだESCはさらに進化しています。
そして技術的には世界初となるオーバードライブ付きの4速AT(オートマチック)を採用し、高級車クラウンとしてのさらなる進化を進めたのです。
S80系~S100系クラウンはS60系・S70系を引き継ぎ、さらなる進化を重ねた現在のクラウンにとって祖先とも言えそうな世代のモデルです。
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