カローラFXの歴史

カローラFXはトヨタが1984年に国内では、ホンダのシビックやマツダのファミリアの対抗モデルとして、AE82型が誕生したところから歴史が始まります。

1987年には2代目のモデルAE91/AE92型が、6代目のカローラからの派生車種として誕生します。

当時ターセルやコルサといったハッチバック車達がトヨタにはあり、カローラFXはその上位にいるモデルでした。

カローラFXと名前がついていますが、全体的にはもう少し上の層を狙った車でした。

全体的に高級感を持たせて、走りそのものの追求よりもラグジュアリーな方向を狙った感じでした。

その後AE101型が1992年にデビューし、それまでのラグジュアリー志向の大衆車からスポーティーなモデルへと変身します。

この世代はAE101系のレビン・トレノと共通の部分も多く、GTスーパーストラットには4A-GE型の4気筒5バルブエンジンが搭載されています。

もっともどちらかと言うとカローラの冠名がついていたことから、レビンの陰に隠れてしまった感じは否めませんでした。

またF1への参戦が成功していたホンダが、1600ccクラスはシビックで成功を収めていたため、カローラFXにとっては国内販売を伸ばすのは難しかったのです。

ハッチバックでスポーティーな車であったことが、逆にシビックと言う強いライバルの影に隠れてしまったのでうす。

結局1995年にAE110型になった時に国内販売を終了し、輸出専用モデルになってしまいました。

ヨーロッパでは5ドアの需要も多く、カローラFXは高評価を受けていたようです。

またカローラFXはスポーティーさをアピールするように、世界ラリー選手権では活躍していました。

カローラの派生車種として期待されたカローラFXでしたが、国内販売は2代目モデルを除いてはいまひとつ。

短い歴史で終えてしまったハッチバック車でしたが、すべての世代で完成度は高かったモデルです。

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