クラウン2代目(S40系)
クラウンの2代目モデルはS40系と呼ばれ、製造は1962年から1967年に行われています。トヨタは新しい小型車規格に合わせて、先代のRS型クラウンよりもより長く幅広いボディを2代目に用意しています。
S40系となったクラウンは、より近代的なルックスへ生まれ変わり、そのデザインは当時のアメリカ車の影響を強く受けた美しいラインが特徴です。
このS40系クラウンのデザインは、米フォード社の、ファルコンというモデルをを手本にしたといわれています。
2代目クラウンのキャッチコピーは「クラウンによせられる信頼」です。。当初のCMでは「この王者の貫禄。堂々たる風格の中に、素晴らしい高性能を秘めて走る、トヨペット・クラウン・デラックス」となっています。
バリエーションには、セダンに加えてカスタムと呼ばれるワゴン車が加わりました。いずれにもAT車となる、トヨグライド搭載のグレードが用意されています。
また、クラウンの商用モデルとして発売された、バン、ピックアップ、ダブルピックについては、マスターラインの名がつきます。
発売当初のS40系クラウンのエンジンは、4R型と呼ばれる1900ccのみでした。また形式名はそれぞれ、スタンダードがRS40、デラックスがRS41とよばれ、40系のクラウンとなっています。
クラウン2代目の初期型は「涙目」と呼ばれるテールライトとトヨタの頭文字である「T」をモチーフとしたジュラルミン製のフロントグリルが特徴的なデザインとなっています。
発売から1年後の1963年9月にはグリルが大型化され、テールランプの形状変更が行われます。また同時にトヨグライドは完全に自動化され、真のAT車となっています。
1964年4月には、上級車種となるクラウン・エイト(VG10型)が発売されます。クラウン・エイトは通常モデルのボデーを前後左右に延長・拡幅して新開発のオールアルミV8エンジンを搭載。
さながらクラウンマジェスタをほうふつさせるような手法ですが、実はこの後登場する、センチュリーへ繋がるモデルなのです。
クラウンの2代目S40系は、1965年7月にマイナーチェンジを受けます。当時法人需要が多かったクラウンを、トヨタが個人ユーザーへ向けて発売したモデルがRS40-Bです。
そして1965年11月にはクラウンにとって待望の新開発の2000cc6気筒エンジンとなる、M型が追加されます。後に長く進化を続ける、M型エンジンの元祖がこの時に誕生したわけです。
このクラウン待望の6気筒モデル(MS40型)のグレードには、デラックス以外にも、フロントディスクブレーキ、ツインキャブ、フロアシフト、タコメーター等を標準装備したスポーティーグレードとなる、Sも設定されています。
このグレードはゼロクラウンの「アスリート」や「ロイヤルツーリング」などの祖先といえるモデルです。
1966年3月にクラウンは、カスタム・スタンダード・オーナースペシャルの3グレードに6気筒エンジンを追加。11月に2代目クラウンS40系は最後のマイナーチェンジを受けて、最上級グレードとして「スーパーデラックス」が追加されます。
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