トヨタ2000GTのスペック
トヨタ2000GTのスペックは、当時としては日本車初のテクノロジーが多彩。
2000GTが単純に見た目を追求したスポーツカーではなく、内的な面でも優れていたことが伺われます。
まずトヨタ2000GTのシャーシは、ジャガーやロータスでも採用されている
X型バックボーンフレームを採用しています。
現代ではモノコックが当たり前ですが、この時代はボディと別体のシャーシを採用する方法が取られていました。
トヨタ2000GTはその低重心高剛性なシャーシに、本格的な四輪独立懸架を採用しています。
しかも前後ともにコイル支持のダブルウィッシュボーンを奢っています。
まさにトヨタ2000GTは、その見た目のエクステリアデザインだけではなくて、
走りの性能でも本格的スポーツカーとして設計されていたのです。
この足回りを操るステアリングはラック&ピニオン式。
ブレーキは日本車初となる4輪ディスクブレーキを採用しています。
2000GTのエンジンは、後にスープラやソアラにも搭載されるM型ファミリーの、3M型が採用されています。
本来直列6気筒7ベアリング式のSOHCに、ヤマハが開発したDOHCヘッドを乗せ変えた名機です。
このエンジンは現ミクニの三国工業がライセンス生産した、ソレックス型のツインキャブレターを3連装。
グロス値ながらも、150ps/6600rpmを発揮して当時としては最強の性能を誇っていたのです。
さらに5速マニュアルのトランスミッションは、フルシンクロで0-400m加速は15.9秒を実現。
最高速度は220km/hで、最高巡航速度は205km/hを誇り、200キロの壁を突破しています。
当時のレベルとしてはトヨタ2000GTのスペックは必要にして充分なもので、
カリカリにチューニングは施されていません。
これは2000GTがあくまでもロードゴーイングカーであり、
決してレーシングカーではないことに由来するようです。
スポーツカーとしての美しいデザインと、必要にして充分な性能を持ちあわせる。
トヨタ2000GTが求めたものの答えは、どうやらそこにあったようです。
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