ランドクルーザー40系(Vol.2)
B型のディーゼルエンジンを搭載したランドクルーザー40系は、BJ40とBJ43へと進化していきます。それまでのFJ40からファイナルギアレシオを3.700⇒4.111に下げる変更が行なわれています。
トヨタがランクルに与えたこの変更はピニオンギアの歯車にしてわずか1山少ないだけですが、低速の粘り強い力強さに影響を与えたようです。
自動車というのは、本当にわずかな味付けの違いで変わるものであることを、ランドクルーザーは証明したことになりますね。
エンジンは4気筒になった事もあり、出力はF型の125psが85psと大幅にダウン。ところがエンジンのマウントが後方位置になったことが幸いします。
車体全体のバランスが上がったので、非力なエンジンでも走行性能そのものは、遜色ないものでした。
ランクル40系がこの4気筒のディーゼルエンジンを得たことで、オフローダーとしての性能が大幅に上がったのです。
しかも4ナンバーでの小型登録ができることにより、税制面でも優遇されることとなっています。もちろんこのランドクルーザー40系の優れた走りの高さは、世界中で高評価を得る事になったのです。
この背景にはオイルショックによるガソリンの高騰もありましたが、ランクルとディーゼルエンジンのバランスの良さが後々、「ランドクルーザーにはディーゼルエンジン」といった流れを作ることになるのです。
1975年1月にはハードトップのドアがフルプレスに変更されたり、リアクォーターウィンドウが可動式になるなど、より快適なボディ周りの改善が行なわれています。
1976年8月にはバックミラーがカウルサイドからドアに変更されますが、後方視界と車両感覚がつかみずらく国内向けだけは1980年7月からフェンダーミラーに戻っています。
このディーゼルエンジンが主流となったランクル40系の走りのモデルを、主にビンテージ系のランドクルーザー40系と呼ばれています。
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