レクサスの誕生

レクサスは、1989年にアメリカで誕生したトヨタの高級車ブランドです。レクサスの誕生前に、ホンダはアキュラブランドを設立しており、トヨタに先駆けて北米でプレミアムブランドを展開していました。

北米ではキャデラックやリンカーンといった名門ブランドが、プレミアムブランド界を仕切っていました。まさにアメリカンドリームを掴んだ者達に許される、高級車ブランドの世界です。

その名門ブランドに対して、トヨタは新たな風を吹き込むために事前調査を進めたのです。実はかつてのアメ車高級ブランドも、歴史的な重みはあれども古臭さを気にする声も出だしチャンスの芽が芽生えていたのです。

そしてトヨタはレクサスブランドを誕生させるにあたり、伝統にとらわれない新たな車つくりを始めます。それは保守的なアメリカブランドに対して、日本車ならではの優れた機能性を前面に押し出すものでした。

その中でベンツやBMWのようなドイツ車に匹敵する品質を兼ね備え、ディーラーの販売から整備まですべてを見直すことからレクサスのブランド作りが始まります。

当時は日本車と言えば壊れないけれども、あくまでも小型の大衆車として北米では評価されていました。トヨタはテストコースの新設から始め、レクサスを誕生させるために1から環境を整えていったのです。

その後トヨタは5年間の歳月をレクサスの開発にささげ、日本ではセルシオとして発売される高級セダン、LSを誕生させるのです。

このレクサス最初のモデルとなるLSは、高級車ながらも個性を抑えてよりシンプルなデザインを持ちます。また「和のテイスト 」である、「おもてなし」の心を持つ車として設計されています。

このレクサスLSの誕生はベンツやBMWはもちろん、同じ日本車ブランドのアキュラにも大きな衝撃を与えます。何せ初年度だけで11,600台を販売してしまったからです。

北米市場は世界中の自動車メーカーにとっては、絶対に成功しなければいけない市場です。その北米市場でトヨタは新たなブランドを投入し、大成功を収めたのです。

このレクサス誕生時の成功が功を奏して、トヨタは北米での地位を確立します。またトヨタブランドで国内発売したセルシオも高評価を得て、日本国内でも成功を収めています。

この記事のタグ

サイト内関連記事

トヨタからレクサスブランドへ
レクサスブランドは、トヨタ自動車が高級車専用ブランドとして1989年に立ち上げた......
レクサスIS F
レクサスには「IS F」という、走りを極めたスポーツセダンが存在します。エンジン......
レクサスRX350/RX450hはハリアーの後継車
レクサスRXが発売され、いよいよハリアーの後継車として日本にも上陸しました。 現......

▲このページのトップへ