トヨタの4ドアサルーンはセダン回帰

トヨタは初代クラウンから、4ドアサルーン(セダン)を作り続けています。またセダンから派生した車種に、4ドアハードトップ(4doorH/T)の存在があります。

4ドアセダンもハードトップも、大きな形状に変わりはありません。いわゆる3BOXと呼ばれるデザインで、自動車の基本型とも言えるデザインです。

3ボックスは、エンジン、人、荷物がそれぞれ別の空間に分別されます。それ故に乗員は常にエンジンや荷物と分離され、より快適な空間で移動することが可能になるのです。

現在でも高級車といえばレクサス、メルセデスベンツ、BMW等が、セダンを中心にしているのは、この辺りの理由なのでしょう。

ではトヨタの場合はどうかというと、一時はクラウンやマークIIではセダンよりも4ドアハードトップを主流にしていました。ハードトップとは固い屋根を持つ自動車のことです。

これはオープンカーやランクル等のオフローダーが、ソフトトップと呼ばれる幌を持つことに対して、レジンやスチール鋼板などの屋根を持つ事を示します。

トヨタはクラウンなどに2ドアハードトップを設定して、窓の枠が無い(サッシュレス)車を、ハードトップと言っていたようです。

4ドアの場合もセダンは法人のハイヤーやタクシー使用が多く、ハードトップのほうが個人オーナー向けに販売されていました。

また4ドアハードトップには、センターピラーがあるタイプと無いタイプ(センターピラーレス)に別れ、よりスタイリッシュな4ドアサルーンとして人気があったのです。

しかしハードトップには風きり音が大きいとか、ドアバイザーが無いとドアの開閉時に雨が落ちる、防犯能力の劣る等の弱点がありました。

そして最大の弱点はボディ剛性がセダンに比べて劣ることで、トヨタはマークIIの最終型ではセダンボディへ統合したくらいです。

現在はドアのサイドビームも定着して、軽自動車も安全のためにボディが大きくなる時代。

トヨタが4ドアサルーンをセダンに統一して行ったのも、こうした時代背景があってのものなのでしょう。

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