トヨタのコンパクトカーヴィッツ誕生の歴史
トヨタヴィッツはトヨタが1999年に世界戦略車として送り込んだ、新世代のコンパクトカーとして誕生しました。
ヴィッツが誕生した歴史的な背景には、なんと言っても環境問題が大きいと言えます。20世紀末に低燃費、低公害が自動車に求められるようになったのです。
その世界的な流れに対して、トヨタはヴィッツをその一つの答えとして提案したと言えるでしょう。
元々コンパクトカーは軽自動車と小型車の中間的な位置にあり、消費者から選ばれることが決して多いジャンルではありませんでした。
トヨタはヴィッツを誕生させるにあたり、価格の安さにとらわれない車つくりをしたのです。
デザイナーにはギリシャ人のソティリス・コヴォスを採用して、それまでのコンパクトカー市場にない洗練されたデザインを実現しています。
ヴィッツの名前はドイツ語のWITZ(才気や機知といった意味)から作られた造語です。海外ではYARIS(ヤリス)の名で販売され、ヴィッツというのは日本独自の車名となっています。
ヴィッツの誕生は、それまで大衆車といえばカローラセダンといわれたトヨタのラインナップを、根底から揺り返すくらいの衝撃を与えています。
このコンパクトカー分野の成功が、ホンダのフィット、日産マーチ、マツダデミオなどにも影響を与えています。低燃費と採り回しの良さを兼ね備え、企業では営業車としても活躍しています。
またヴィッツはトヨタが世界戦略車とした発売した歴史背景を語るように、ヴィッツ派生車種が沢山存在します。
その派生車種は、プラッツ、ベルタ、ファンカーゴ、ラクティス、dB、ist、シエンタ、Will Vi、Will CYPHA、プロボックス、サクシード、ポルテ、ラウム、ヴィオス、ラクティス、ベルタ等です。
そしてヴィッツはスポーツカーとしてもTRDが、欧州向けモデルのディーゼルターボ用ユニットと中近東向けモデルに使われている大容量ラジエーターを流用。
これを「RS」に装着したモデル「ヴィッツRSターボ Powered by TRD」を作成しています。
量産車メーカーのトヨタにとって、まさにヴィッツの誕生は新たな歴史を刻む第一歩になっています。派生車種を増やす以外にも、ヴィッツ自身が細かい変更等、常に進化を続けています。
サルーンの中心がクラウンであり、SUVの中心がランドクルーザーであるように、コンパクトカーの中心はヴィッツであるのです。
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