トヨタのスポーツカーが無くなる

トヨタ自動車はTOYOTA2000GT以来、数多くのスポーツカーを生産していました。

もともとトヨタは、クラウン、マークⅡ、コロナ、などにも2ドアハードトップが存在していた時期もあります。

生粋のスポーツカーとは呼べなくても、スポーツタイプの2ドアハードトップがセダンの派生車種として作られていたのです。

また大衆車としては、ダルマセリカと呼ばれる初代のセリカや、カローラレビン、スプリンタートレノといった、ライトウエイトスポーツも存在していました。

セリカは後に6気等エンジンを搭載した、セリカXX(ダブルエックス)が登場。この車はモデルチェンジによって、輸出仕様と同じ、スープラの名前が与えられています。

そしてスープラをよりラグジュアリーにした、ソアラの存在も忘れられません。生粋のスポーツカーとは言いづらいのですが、大人のスペシャリティクーペとして一時代を築いています。

現在はF1に参戦しているトヨタですが、アメリカのインディシリーズにエンジンを供給していたこともあります。

またカローラやセリカでは、WRCをはじめとした各国のラリーにもワークス参戦。見事に優勝を飾るなど、モータースポーツでも活躍していたのです。

国内では日産のスカイラインGT-Rや、ホンダのNSX等と共に、GT選手権をスープラで戦っていました。

他にも国内ではグループAでも活躍し、コロナが日産のプリメーラを押さえシリーズチャンピオンになるなど、過去には沢山の功績を挙げています。

しかしここ数年は国内でのスポーツカー需要が落ち、レビン・トレノといった若者向けのエントリースポーツカーの販売が激減。

トヨタをはじめとした日本の自動車メーカーは、量産型のメーカーゆえに「売れない車は作らない。」のが定石。

MR-Sの生産が打ち切られたことによって、事実上トヨタブランドのスポーツカーは姿を消すことになりました。

頼みの綱ともいえるハイブリッドスポーツカーも、ハイブリッド自体が欧州では人気が無く、金融危機の北米でも販売は微妙なところ。

トヨタからスポーツカーがなくなったのはさびしいことであり、復活を願おうにも市場を考えると難しそうです。なんとも残念な思いでいっぱいです。

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